日帰り手術可。鼠径ヘルニア

もしかして自分も?鼠径ヘルニアになりやすい人の特徴について


「鼠径(そけい)ヘルニア」は、お腹の中にある臓器を支えている筋膜や筋肉が弱くなり、それにより生じた隙間から内臓が飛び出して皮膚の下に“こぶ”のように出てしまう病気です。
脱腸とも呼ばれており、基本的には生活習慣や加齢などによる「後天性の鼠径ヘルニア」と「先天性の鼠径ヘルニア」があります。
おとなの鼠径ヘルニアは自然に治ることはなく、基本的に手術が必要になります。最近は、傷が少なく、痛みも少ない腹腔鏡を採用したクリックで日帰り手術を受けられるので、「手術はしたいけど入院はしたくない」という方は専門医のいるクリニックに一度ご相談されることをおすすめします。
ここでは、「もしかして自分も鼠径ヘルニアかな?」と悩まれている方向けに、鼠径ヘルニアになりやすい人の特徴について紹介します。



 

 鼠径ヘルニアになりやすい人の特徴とは?




鼠径(そけい)ヘルニアは、性別で言うと「男性が多く」、年齢で言うと「子ども」や「中高年」に発症しやすい病気です。子どもや中高年の鼠径ヘルニア患者の多くは約8割が男性であり、成人の鼠径ヘルニア患者の場合は男女差があまりないとされています。
どうして鼠径ヘルニアが起こるのか?という原因については、現時点ではまだ不明です。
鼠径部は、身体の中で最も腹圧がかかりやすい部分であり、内臓を支える壁となる筋肉や筋膜が何らかの原因で弱くなると言われています。筋肉や筋膜が弱くなると、鼠径管や筋肉層に隙間が発生し、そこから内蔵の一部が飛び出して鼠径ヘルニアを起こします。
筋肉や筋膜が弱くなるのは様々な原因があるとされていますが、その中でも「鼠径ヘルニア」になりやすい人の特徴」をいくつか紹介します。
 
・加齢に伴い筋肉が弱くなっている人

「加齢」に伴い、お腹の筋肉が弱くなったことが鼠径ヘルニアを引き起こす原因の一つではと考えられています。筋膜が衰えると鼠径管の入り口が緩みはじめ、お腹に力を入れた時などをきっかけに筋膜が緩み、鼠径ヘルニアを発症される方が多いようです。
 
・40代以上の中高年で腹圧のかかる仕事に就いている人

中高年の男性に多い鼠径ヘルニアですが、40代以上の中高年者の場合「腹圧のかかる仕事に就いている人」は、とくに鼠径ヘルニアを発症しやすいと言われています。
例えば、製造業や立ち仕事が多い方はお腹に力を入れることが多くなりますし、配送業など重たい荷物を持ち上げたり、運んだりする仕事の場合、お腹に力を入れることから鼠径ヘルニアを発症しやすいと言われています。
尚、接客業などで長時間立ち仕事をされている女性も注意が必要です。
 
・過激な運動や咳をよくする人

日常生活の中で、「過激な運動をする人」や「咳をよくする人」は鼠径ヘルニアになりやすいと言われています。過激な運動をするとお腹も力が入りやすいですし、頻繁に咳をする方や大きなくしゃみをする方は、それだけ大きな腹圧がかかり鼠径ヘルニアになりやすいので注意が必要です。
 
・便秘症や肥満気味の人

便秘症や排泄障害など他の病気が関係して、鼠径ヘルニアになる場合があります。また、肥満気味の人も腹圧がかかりやすいので注意が必要です。
 
・妊婦

妊娠に伴い、鼠径ヘルニアになる方がいます。鼠径ヘルニアの患者さんの約8割は男性ですが、妊娠により腹圧が高まり大腿ヘルニアになる方が多いようです。鼠径部や太ももの付け根に違和感がある時は早急に主治医に相談してください。
 
・先天的な要因で発症するケースもある

鼠径ヘルニアは、年齢、性別に限らず誰にでも起こり得る病気です。ただし、子どもの鼠径ヘルニアの場合は「先天的な要因で発症する」場合が多く見られます。 子どもの外科手術の中でも鼠径ヘルニアは一番多い病気で、母体にいる段階、つまり胎児期にすでに鼠径ヘルニアを抱えているとされています。これは、本来閉じているはずの腹膜の袋が開いたままになっていて、腹圧によってそのくぼみに小腸などの組織が入り込み、鼠径部や陰嚢に鼠径ヘルニアを発症します。



 

 鼠径ヘルニアかも?と思ったら専門医の診察を受けましょう!



年齢を重ね、筋膜が衰えてくると、お腹に力を入れたことがきっかけで鼠径(そけい)ヘルニアを発症することがあります。鼠径ヘルニアは薬で完治させることはできず、主な治療法は手術が基本です。そのため、鼠径ヘルニアを放置してしまうと、職業や日常生活における行動によっては症状をさらに悪化させてしまうといった恐れがあります。
中でも、職業柄一日に何度も重たい荷物を上げ下げしたり、運んだりする方や、長時間の立ち仕事をしている方、日頃から便秘気味でいきむことが多い方などは腹圧がかかりやすいので注意が必要です。
鼠径ヘルニアの嵌頓(かんとん)という状態は、飛び出した臓器が元に戻らない状態のことを指します。嵌頓(かんとん)の状態になると、手術で元に戻さない限り腹痛や吐き気などの症状が出て、最悪の場合飛び出した腸が壊死することもあることから緊急手術を行います。
このような最悪の事態を未然に防ぐためにも、鼠径ヘルニアかも?と思ったら「専門医の診察を受ける」ことが大切です。
 
・こんな症状が出たら鼠径ヘルニアかも?

立ち上がった時に下腹部や太ももの付け根がふくらんでいる、はってくる感じがするといった時は鼠径ヘルニアを発症している可能性があります。初期症状では痛みを感じず、ふくらんだ部分を手で押したり、横になったりして寝ていると引っ込む場合が大半です。
ですが、徐々に鼠径ヘルニアの症状が悪化してくると、下腹部や太ももの付け根に違和感や、痛みを感じて、お腹に力を入れると痛みが増すといったような状態になります。男性の場合は、鼠径ヘルニアの症状が悪化したことで、それが陰嚢まで伸びて大きく膨らませるといった可能性があります。
このように鼠径ヘルニアは徐々に進行して、自然に完治することはない病気です。そのため、下腹部や太ももの付け根にふくらみや、こぶなどを発見した場合は、専門医がいるクリニックを受診して早期診察、さらに早期治療を受けられることをおすすめします。

 
・身体面や精神面の負担が軽い鼠径ヘルニア日帰り手術

仕事が忙しくて手術している暇がない・・・、手術が必要と考えているけど恥ずかしくて診察を受けていない・・・、手術をしたら身体への負担が大きく復帰に時間がかかりそう・・・。 このような不安や悩みを抱えているうちに、鼠径ヘルニアの手術を先延ばしにされている方が多いようです。
何度もお伝えしていますが、大人の鼠径ヘルニアは自然に治ることはありません。嵌頓(かんとん)などの最悪の状況を未然に回避するには、早期に発見し、できるだけ早く治療を受けることが大切です。
ただ、中には「鼠径ヘルニアを手術したいけど、仕事が忙しくて長期間休めない」といった方も少なくないかと思います。そこで、最近注目されているのが「鼠径ヘルニアの日帰り手術」です。
鼠径ヘルニアの日帰り手術は、その名のとおり手術を受けた日に帰宅ができるというものです。お腹を数ミリ単位で切開し、そこに腹腔鏡を入れて手術を行うことから傷が小さく済みますし、傷が小さい分痛みも少なく、その日のうちに退院できることが大きな特徴です。
日帰りで帰宅できることから、身体面ではもちろん、精神面の負担も大きく軽減されます。通常の手術よりも早く社会復帰ができるため、忙しい会社員や自営業の方にも日帰り手術は喜ばれており、大きな負担がかかる手術に不安を抱えた年長者や小さなお子さんを抱えたお母さんなどにも適した治療法です。




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